【ネタバレ感想】酒と恋には酔って然るべき9巻
夏の旅行先に自分の故郷である福島県を提案し、今泉くんとの関係をまた一歩進めるのか? というところで終わっていた8巻。
9巻はそんな福島旅行に向けてのあれこれやら、日本酒部内で成立したカップルを祝うエピソードやらが展開していきます!
表紙は松子と白石の組み合わせ。この組み合わせは3巻以来、2度目ですね。
49合め:自然な2人
夏の旅行先に、福島県を提案した松子。実家訪問を匂わせるような場所を提案して、気が重いかと思いきや、今泉くんはいつもの調子でアッサリ承諾しました。
日本酒部員の慶事もお祝いして、なれそめというか、唐突なスピード婚の真相も語られます。
そして、松子と名取くんが付き合っているというウワサが流れていると知り、今泉くんの反応は……何てことないように見せつつ、席を離れたところでちょっと大胆な展開に!
今泉くん、基本ポーカーフェイスで心が読めないのに、時々大胆な行動取るから翻弄されるんだよなぁ……
御前酒 ゆず酒(辻本店/岡山県)
日本酒部から成立したカップル・新庄くん&大崎さんの婚約祝いとして贈られたお酒。お料理には、3種類の唐揚げが登場しました。柑橘の風味と合いそうですね。
デザートとして、ヨーグルトにかけて食べる楽しみ方も紹介されてます。
50合め:松子さんのお印
梅雨に入ってどんよりモードな松子は気分を切り替えるため、みぞれ酒を楽しもうと心に決めます!
そして、お隣の今泉くんからはちょっとしたアプローチがあり……ドキッとさせられつつ、オチが付くような態度で平常運転ですね。
今泉くんの家ですき焼きを楽しむ流れになり、料理酒として松子はパック酒を手にします!
今泉くんの家にはお酒用タンブラーがペアで用意されていて、ちょっとした気遣いに嬉しくなる松子。
しかし、自分たちの関係を周りに宣言してくれない今泉くんには、ちょいとモヤモヤが募ります。
そのせいで、名取くんと付き合っているという誤解が広まっているのも悩ましい。
ちょっと気まずくなりながらも翌朝、仲直り(?)して、家族の話題に触れつつ、夏の福島旅行で妹に会わないかと打診します。
上撰 白鶴 サケパック(白鶴酒造/兵庫県)
料理用にと2Lパックを手にした松子に、今泉くんはややヒキ気味? でも、料理に使ったり飲んだりで、あっという間になくなるからと、松子はプッシュしていました。
作中でも触れられていましたが、ビンよりも紙パックのほうが、飲み終わってからの処分は楽ですよね。
玉乃光 純米吟醸 みぞれ酒 青パック(玉乃光酒造/京都府)
ちょっぴりモヤモヤして、謝罪から始まった朝、松子が今泉くんと楽しんだ大人のシャーベット。
凍らせても燗にしても楽しめる、日本酒の奥深さが感じられる楽しみ方ですね。
51合め:大人の男の酒
伊達さんから日本酒バーオープンのお知らせが届き、今泉くんはどう反応するのかと思ったら、普通に行くと返した様子。
松子の元カレであることは今泉くんも知っているわけですが、伊達さんは今、松子が今泉くんと付き合っているとは知らないんですよね……
職場では名取くんとのあらぬウワサが出回っており、松子としては堂々と関係をオープンにしてほしいけれど、今泉くんは面倒だから言わないという回答です。
そして場面は伊達さんサイドに転換し、神亀酒造へ訪問。なんと、伊達さんのお父さんが晩酌で飲んでいたのが、ここの「ひこ孫」だったそう。
場所を変えて、日本酒バーのスタッフとなる只見くんと一緒に、試飲会議に入る伊達さん。お店でどんな風に提供するか、どんなおつまみを合せるかを相談しながら、試飲・試食します。
語らう男子ふたり……そしてやっぱり、伊達さんの寝相はとんでもない状態で、支えたくなると思っている只見くんにBLみを感じそうなワタシは心が腐敗発酵しているようです……
ひこ孫 純米清酒(神亀酒造/埼玉県)
日本酒バーのオープンを控えた伊達さんが、スタッフの大学生・只見くんと訪れた酒蔵で試飲したお酒。
熟成された深みある味で、試飲会議では枝付きレーズン、ナチュラルチーズ、スイートポテトなどのデザート系と合せてみたり、背徳的にお酒を丸々つかってお鍋にしたりしていました。
52合め:人生の設計図
入社以来、仲よくしてきた松子と白石ですが、初めて松子宅へ泊まりに来る流れに。
何か悩んでいるのかと察した松子は気を使いつつ、白石との週末のお泊まり女子会が始まります。
ひとまず、白石が持ってきたカップ酒で乾杯し、悩みがあるのではと聞いてみると、ライフステージの変化に思うことがある様子。
結婚する・しない、家を持つ・持たない、子どもを持つ・持たない……いろんな選択肢があって、節目節目で迷いますよね……。
そして、白石と白石夫のなれそめや結婚までのエピソードも触れつつ、松子と白石のファーストコンタクトも判明。
さらに、話は松子と今泉くんの今後について広がっていきます。
長く付き合っていくなら、関係性が変わったり、考え方が変わったりするもので。
夜、松子は自分の今後を考え、思い切って今泉くんに電話をかけるのですが……いつものようにはぐらかされて終わってしまいました。
三笑楽カップ(三笑楽酒造/富山県)
松子宅に泊まりに来た白石持参のカップ酒。
遮光性の高い茶色カップで、ジビエなどにあわせる用の山のお酒とのこと。
53合め:暮らしの潤い
今泉くんの態度にモヤモヤしているなか、相馬部長の声がけによる日本酒部の会合で、結婚観についてのお話が……!
さて、今泉くんはなんと答えるかとドキドキしながら聞いていると……一応の結婚願望や子どもも欲しいといった要望が聞けるのでした。
一方、浮名を流す名取くんは結婚願望がないようで……
そうか、そうか、今泉くんも結婚願望はあるのかと安心(?)しつつ、帰り道でその話を振ってみると「無難に合せただけ」との回答。
それに対してモヤモヤが募る松子は問いただしたいけれど、聞けないままで……自分が今、彼と結婚したいと思っていることに気付くのでした。
楽器正宗 本醸造中取り(大木代吉本店/福島県)
日本酒部の活動として、相馬部長から誘われていただいたお酒。
フルーツを感じる、みずみずしい味で、メヒカリの唐揚げやきゅりのタタキなど、福島に関係性のあるおつまみが登場します。
54合め:他人事ですか?
いよいよ運命の(?)福島旅行。
今泉くんを妹に会わせる程度で考えていたら、妹夫婦と合流して一緒に宿泊する流れになり、初の水着デートで緊張感が高まります。
妹夫婦との合流前に白河ラーメンをいただく松子と今泉くんは、ここでもしっかり日本酒をいただきます!
いろいろと身構えていた松子でしたが、道中はなんとなく良い雰囲気。
でも、今泉くんの「無難」発言に引っかかりを覚えてしまい、まさかの喧嘩別れに……
とりあえず妹夫婦と合流した松子ですが、考えた結果、今泉くんを追いかけて戻ることにします!
そして……というところで、10巻へ。
廣戸川 特別純米(松崎酒造/福島県)
福島旅行で今泉くんはラーメンを、松子は日本酒とおつまみセットを注文した際に登場したお酒。
おつまみセットには、イカニンジン、えだ豆、メンマときゅうりのピリ辛和え、煮たまごが出てきました。お米の旨みがしっかりありつつも、キレの良い味わいだった様子。
酒米には福島県産の夢の香が使われていました。
9巻全体の感想
旅行で地元に連れて行き、家族と合せるという、恋人に結婚を意識させる展開のあれこれが今回の中心でしたね。
職場で不定期に活動している日本酒部メンバーからカップルが誕生し、結婚する運びとなったことも「じゃぁ自分たちはどうなのか?」と考えるきっかけになった気がします。
今泉くんは結婚願望があるのか、彼が語る今後のことは自分とのことでいいのかと、不安が募る松子。
紆余曲折あって、つき合うようになって、良い感じに関係を築いてきたと思うんですけど、やっぱり今泉くんに振り回されてますよね。
さて、ラストに大胆な行動に出た松子ですが、それに対して今泉くんは何と答えるか、2人の今後はどうなっていくのか、まだまだ目が離せない作品です!
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