【ネタバレ感想】酒と恋には酔って然るべき8巻

2024-03-25

『酒と恋には酔って然るべき』8巻は、43合め~48合めを収録。表紙を飾るのは、松子と同期の名取くんです。

7巻ではついに松子と今泉くんの交際が始まりましたが、日本酒部内の恋愛事情も気になるところ。

また、伊達さんも日本にちょっと戻ってくるという展開で、これからどう関わっていくのか……。
(また、松子の心が揺れ動いたりするんでしょうか?)

同期たちの結婚・恋愛を見聞きし、自分はこれからどうするのかと松子は改めて考えることになるのです。

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43合め:女子会の刺客

目覚めると横に今泉くんの頭があるという、恋人同士らしい状況の松子。思わず会社でスキップしてしまうほどご機嫌です。

そんな松子とは対照的に(?)親友の白石は何か悩んでいるようだし、日本酒部員の大崎さんは何かどんよりとした雰囲気。

話によると大崎さんは名取くんと一緒に呑んでいたけれど、修羅場ってしまったのだとか……。そこへ美森さんもやってきて、女子会のお誘いがかかります。そこでのぶっちゃけトークでは、鋭い美森さんの切り込みが炸裂しました。

純米大吟醸 ロゼノユキドケ(龍神酒造/群馬県)

美森さんに声をかけられ、松子、白石、大崎の4人で飲みに行ったときの、バレンタイン限定のお酒。ほんのりピンク色でロゼワインのような甘酸っぱい味わい。

44合め:新入社員・松子

松子の新入社員時代エピソードが入り、同期である名取くんと飲みに行った話が展開されます。

この頃はまだ松子も今ほど日本酒通ではなかったようで、各地のお酒を飲んでみたいなと思いつつ、何を選べばいいか迷っている様子。そんな松子を名取くんはいい感じにサポート。とりあえずお店のおすすめから呑めばどうかと提案されます。

そうそう、決められないときは、お店の人に聞くのが1番!
よほど変わった店主・店員でないかぎり、何かしらか良い感じのものをおすすめしてくれるはず!

一緒に而今を呑んで、いい感じの雰囲気になり、思わせぶりなことを言われるのですが……名取くんとはそれ以上の展開はないのでした。

そして時間は現在へと戻り、今泉くんと而今を呑む松子。うすはりのグラスに乳製品や旨味の強い料理も用意して準備万端です。

また、今泉くんの手料理も振る舞われるかと思いきや……

伊達さんは手料理とかいろいろ用意してくれたな、なんて、元カレと比べてはいけませんよね……

而今 特別純米火入れ(木屋正酒造/三重県)

今泉くんが松子の思い出のお酒ということで手配してくれた而今。2人で一緒に呑むことになります。

45合め:恐怖の日本酒百物語

そしてまた春がやってきて、松子は新庄くんから日本酒部で花見をしようと提案されます。新庄くんが人妻である白石さんに思いを寄せているのを知っているので松子は注意しますが、お花見にいいお酒を見つけたと言うのに押されて開催決定。

しかし、お花見は欠席者が多く、ワケありなメンバーが集まる会合に
楽しく会が進むかと思いきや、お酒を1本開けるごとに自分のエピソードを語るという、日本酒百物語がスタート。

それぞれ、恋愛関係の怖いエピソードや幸せなエピソードなど、お題を設けて語っていくのですが……
散る花もあれば咲く花もあるようで、ここでの出来事が新たな展開へと繋がるのでした。

一ノ蔵 発泡性酒すず音(一ノ蔵/宮城県)

日本酒部のお花見会用にと、新庄くんが用意してきたスパークリング日本酒。他にも各種、すず音シリーズを用意してきたようで、「花めくすず音」が特にお花見にぴったりだなということに。

46合め:恋のクーリングオフ

5月の連休を利用して、松子は今泉くんと米沢市の温泉旅行を楽しみます。伊達さんとは行けなかった温泉旅行を、今泉くんとは満喫できてるんですよね。

温泉を楽しみ、旅館のお部屋で米沢牛のコースをいただきます。もちろん飲み物は、ここでしか飲めない地酒で!

散策したり、お酒とつまみを仕入れて部屋で呑んだり、楽しい時間を過ごす2人……いい感じに関係を深めている様子が伺えます。しかし、ここに来て伊達さんにも新たな動きが……?

裏・雅山龍 香華(新藤酒造店/山形県)

米沢牛のコースと共に、山形の地酒としていただく日本酒。自社栽培で醸された、まさしく地元のお酒です。

47合め:兎からのメッセージ

松子は伊達さんから帰国中なので会えないかと連絡を受けます。
さて、返事はどうするのかと思ったら、松子はハッキリとお断りをした様子。

そんなフラれて傷心(?)伊達さん回となったお話です。

伊達さんが松子との関係をどう考えていたのかが語られて、それだけに辛い……でも仕方がないか。
あのとき唐突に海外に行くと言われてしまうと、なかなか決断は難しいよ。結局伊達さんは仕事を選ぶ形になったわけで。

でも、なんで松子を手放したのかと、伊達さんは未練ある様子。そして、飲んでいたお酒「二兎」にちなんで、恋も仕事も、どっちも貪欲に追っかけようと発破をかけられます

純米大吟醸 二兎 雄町四十八(丸石醸造/愛知県)

仕事の都合で日本に戻ってきたので、松子に改めてアプローチをしようとしたものの、フラれてしまった伊達さんが呑むお酒。お店でのメニューを考案中のようです。

純米 二兎 萬歳七十(丸石醸造/愛知県)

復刻米「萬歳」を使った二兎。ここの銘柄の由来は「二兎追うものしか二兎を得ず」ということのようです。

48合め:あいつ結婚するってよ

松子は同期で集まって呑むことになり、妻帯者である中川さんのお宅に集まります。

家の中にお子さんのものが置かれているのが見え、同期の素を見ることに。鬼太郎のカップ酒を可愛い子ども用のコップで分け合って呑むという、謎の背徳感

結婚した同期や、二児の父になった同期を見て、自分が家庭を持つことについてもあれこれ考えてしまう松子。三角関係で修羅場ってしまった名取くんの恋の顛末も聞き、意外なところが結ばれたと知ります。

そして松子は、今泉くんとの次なるステップも考慮し、夏の旅行先に思い切った提案をするのでした。

鬼太郎純吟(千代むすび酒造/鳥取県)

鬼太郎のカップ酒。奥さんが里帰り出産するという中川さんが、奥さんの実家のお土産として用意してくれたお酒です。

おやじ極楽純吟(千代むすび酒造/鳥取県)

鬼太郎シリーズのカップ酒の米違い。目玉のおやじは酒米に「強力」を使用しているとのこと。

ねずみ男純吟(千代むすび酒造/鳥取県)

この回は鬼太郎シリーズを網羅するような飲み比べ会に。こういうデザインカップは、お土産としても楽しいですよね。

よう怪泣かせの超辛口こなき純米(千代むすび酒造/鳥取県)

8巻全体の感想

何だか思わせぶりだった、名取と松子の関係がちょっとわかってスッキリ。
そして白石の悩みのタネだった新庄くんも、思わぬ形で解決する流れに。

松子と今泉くんのお付き合いは順調そうなんですけど、伊達さんの動きがどうなるのかなーというのも気になるところ。
今後また、一波乱あるんでしょうか?

伊達さん派だった自分としては、アメリカ行きでフェードアウトじゃなく、また話に関わってくれるのは嬉しいんですけど……でも、ここでまた松子が心乱されてフラフラしちゃう展開はちょっと嫌かな。
なんか自分の気持ちがはっきりしない、その時々で甘い展開に流されてなびく感じのアラサー女子であってほしくはないです。

まぁ、松子は大丈夫だと思うんですけれど……

あと、福島旅行がどうなるかが次巻のポイントですね。

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