ソムリエ協会が主催する日本酒の資格「SAKE DIPLOMA」について考える

2020-06-06

以前、このブログ内で「SAKE DIPLOMA」の受験に挑戦するようなことを書いていました。
……が、諸事情により、いったんその記事は非公開にしています。

2020年に挑戦してみたいことの一つだったのですが、他に取り組んでいることや、本業の業務状況の見通しが立たず、何かと余裕が持てない状態が続くので……
ここは無理せず、来年以降の目標に設定し直す決断をしました。

「SAKE DIPLOMA」への道は、2021年以降、本格始動させます!

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SAKE DIPLOMAって何?

改めましてこのSAKE DIPLOMA」という資格、さも誰もが知っているかのように名称を出していますが、実際のところ多分、そんなにメジャーじゃないと思います。

「SAKE DIPLOMA」は2017年に日本ソムリエ協会が試験を始めた、まだまだ登場して新しい認定制度。
昨今、日本食が世界的注目を集めていることなどから、日本酒についての知識やペアリング(料理との組み合わせ)に特化したものとして発足しました。

ソムリエ協会が日本酒? ワインの専門組織が日本酒に口だしするの? ……といった印象を持つ方も居るかもしれませんね。

そういった意見もあって当然と思いますし、そもそも資格や認定試験合格者という肩書にアレルギー反応を示すような方も一定数居るのは存じています。

しかしワインの世界的広がりに比べて、日本酒はいかがでしょう……?

そのシェアの違いは歴然としています。そんな中、ワインを中心にアルコール飲料と食に関する取り組みを推進してきた組織が、日本酒に注目して専門の認定制度を始めた、というのはなかなか意味のあることではないでしょうか?
……あくまで個人の意見ですが。

そんな試験制度だからこそ、魅力を感じた部分でもあります!
脱・ただの飲んだくれ!
日本酒を語り、初心者を導き、日本酒の可能性を広げるものに私はなりたい!

ところで日本酒に関する資格だ何だといったら、やはり「唎酒師」が有名ではないでしょうか?

唎酒師とSAKE DIPLOMA

「唎酒師」は1991年に発足した、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会を母体とする認定資格。
飲食店やお酒販売に関わる方が取得されることが多く、累計合格者は3万人を超えています

対して「SAKE DIPLOMA」は2017年から試験がスタートしたので、まだその資格保有者は少ないです。

唎酒師になるには?

「唎酒師」となるには、いくつかの受験方法があり、それぞれ定められた学習をしたうえで試験に合格すると資格が与えられます。

  1. 通信プログラム
  2. 2日間集中プログラム
  3. 受験プログラム(在宅コース)
  4. 受験プログラム(1日通学コース)

通信プログラムの場合、通信講座を受講するようなイメージです。
毎月課題を提出し、添削結果が返ってくる……というのを3回繰り返して合否判定されます。受講料は78400円

2日間集中プログラムは、事前に指定された専用ワークノートで予習したのち、所定の会場で2日間の受講・受験する内容。
合格まで指導してもらえるということなので……このプログラムならば確実に「唎酒師」なれそうです
受講料は139100円と、なかなか高額。
会場までの交通費や宿泊費(2日あるので遠方の方などは必要)を考えると……趣味で手を出すには厳しい印象。

受験プログラムは2コースあり、在宅コースの場合は所定の教材で学習し1年以内に受験・合格すれば晴れて「唎酒師」に。
1日通学コースの場合は、1日のみ通学講座があり、その後1年以内に受験・合格で「唎酒師」となります。
どちらのコースも58800円と、一番費用が抑えられそうなプラン。

また2日間集中プログラム以外は、いずれも合格後に認定料25000円、入会金19000円、初年度年会費15900円が必要になります……(すでに連合会会員の場合は不要ですが)

……ということは、一番受験にかかる費用が安く抑えられそうな「受験プログラム」で合格したとしても、「唎酒師」として認定されるには59900円必要となり、受験料と合わせると118700円……そして、毎年年会費(支払拒否も可能なようですが)が発生し……

もちろん、会員になることで情報が得られたり、知識を深める機会が増えたり、という面はあるでしょう。
「唎酒師」を名乗れれば飲食店やお酒の販売をする仕事では大きな武器になるでしょう。
……なるんでしょうが、一個人が趣味で挑戦するには、費用がかかり過ぎるかなという印象です。

SAKE DIPLOMAになるには?

「SAKE DIPLOMA」は所定の一次試験・二次試験に合格すると取得できます。

一次試験は最高2回受けることができ1回受験と2回受験で試験費用が変わります
出願時にどちらにするか決める必要があるので……保険と思って2回受験の方が安心かもしれませんね。
1回受験が29600円、2回受験が34440円となります。
(日本ソムリエ協会の会員である場合はもっと費用が抑えられるのですが……)

出願すると、試験勉強に必要なテキストが送られてくるので、勉強を始めるならまずは出願する! というのが必須です。

2020年の出願期間は2020年3月2日10時~2020年6月30日18時まで
協会ホームページからの申し込みとなります。

受験にかかる費用は「唎酒師」と比べるとお安く感じますね。
もちろん試験会場までの交通費は必要なのですが……一次試験は全国で受けられますし、二次試験も16の主要都市で開催されているので、そこまでかさむ心配はないでしょう。

これなら、何回か飲み代を我慢すれば挑戦できるんじゃないかなと思い、ただの飲んだくれ風情が挑戦しようと思ったポイントでもあります。

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まずはSAKE DIPLOMAに出願しよう!

先ほども取り上げましたが、「SAKE DIPLOMA」の受験勉強をするには教本が必要です。
そして教本は出願して初めて手に入ります
前年までの受験者が知り合いに居る場合は、テキストを融通してもらうのも可能ですが……毎年テキストの内容も見直されているので、やはり最新テキストで学習するのが合格への近道でしょう。

2020年の出願開始は3月2日10時からです。

一次試験の受験期間は1か月程度

2020年の一次試験は2020年7月20日~2020年8月31日の間に受験することになります。

出願すると試験会場の予約に必要なIDとパスワードが発行されるので、事前に受験日時・場所を予約しての挑戦となります。
しっかりと教本の内容を学習し、出題傾向の情報を調べて挑みたいですね。

そして二次試験へ……

晴れて一次試験合格後に控える二次試験では、テイスティングや論述があります。

こちらは2020年10月12日に実施予定です。

季節は進み来月には一次試験がスタート!

以前公開していた「SAKE DIPLOMA」への道の最初の記事を書き直しているこの時点で、季節は初夏に。もうすぐ梅雨に。

7月20日から、いよいよ2020年の一次試験が始まります。

今年受験される方は、学習の追い込み時でしょう!
酔い良い結果が出せるよう、陰ながら応援しております。

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