【ネタバレ感想】酒と恋には酔って然るべき3巻
松子と、同期で親友の白石が表紙を飾る『酒と恋には酔って然るべき』3巻には、13合め~18合めを収録。
2巻から始まった伊達さんとのお付き合いはいい感じではあるんだけど、松子がモヤモヤさせられることが発覚し、試されているような気分になってしまいます。そして今泉くんとの付き合い方も……。
さてさて、松子は酒と恋にどう付き合っていくべきなのでしょうか……?
13合め:地獄の四者面談
クリスマスデートにと、以前、美森さんから紹介されたお店に行った松子と伊達さん。しかしそこで、今泉くん&美森さんカップルに遭遇するという、微妙に気まずい前巻からの続きです。
さらに交友関係の広い伊達さんの、飲み友だち事情を知って複雑な気分に。
一方、職場の後輩である今泉くんは、もらったお酒が飲みきれないからと松子に差し入れ、友だちになりたいとの宣言も。松子は対応に困ってしまいます……。
季節は燗酒が美味しいシーズンに突入したようで、ほっこり晩酌を楽しむ様子も描かれます。
特別純米酒 天鷹 國造(天鷹酒造/栃木県)
今泉くんがもらったけれど、飲みきれないからもらってくださいと差し出してきたお酒。
松子がウキウキで受け取ると「一緒に飲めたら楽しいんでしょうけど」と、思わせぶりなことを今泉くんは言ってきます…
14合め:モヤモヤバレンタイン
クリスマス以来、伊達さんの交友関係に疑念を持つ松子は、それとなく不安を伝えてみるも「何もないよ」と返されます。
……いやいや、めちゃくちゃ気になるし、モヤりますって!
同僚の女性とサシで飲んでるって、恋人の立場からしたら複雑すぎますって!
……性格によるのかもしれないけれど。
そんな悩める松子をよそに、誰とでも楽しく飲みたいらしい伊達さんは、ばったり出くわした今泉くんとも飲みに行くというフランクさ。
そして白石は悩める松子にズバッと、言ってくれます。
ここに来て、伊達さんと出会ったときに仕込んでいた梅酒も熟成されてきたので、飲み比べしようという話も出てくるのですが……果たして松子のバレンタインはどうなる?
獺祭 純米大吟醸50(旭酒造/山口県)
出ました!お酒が出てくる作品で取り上げられる率高いお酒の代表格。
名前だけで初心者が選ぶ酒と揶揄する人もいるようですが……そういうイメージで決めつける方がナンセンスですよね。
作中では、伊達さんと今泉くんというまさかの組み合わせで飲んでいたお酒です。
15合め:酔ってる?酔ってない?
とりあえずバレンタインには、獺祭とチョコを用意した松子。
しかし、それより問題なのは、他にも声かけようという話が出てきた梅酒の飲み比べ。
「他」って誰? 誰に声をかける気なのよ、伊達さんは。
そんななか、特に何もないタイミングだけど、伊達さんからフレンチに誘われ、もしやプロポーズフラグ? と、松子は浮き足立ってしまいます。でも結局は……
よくよく考えると、伊達さんと会ってるときはお酒飲んでばかりだなということにも、なんだか複雑な気分になってくる松子。
恋人だけど、お酒の口実がないと会わない関係って、飲み友だちと変わらないのではと、モヤモヤしていきます。
大七 箕輪門(大七酒造/福島県)
突然誘われたフレンチのお店で、松子が伊達さんと飲んだお酒。
誕生日だとか記念日だとか、特別なお祝い事があるわけでもないのに、伊達さんが費用を持ってくれるというので、これはまさかプロポーズの予感? とソワソワしてしまうのですが、ちょっと早いホワイトデーだったというオチでまとまります。
16合め:大回転の世界
伊達さんと出会ったときに話していた、自家製梅酒がいい感じに熟成されてきた頃。お互いの梅酒を飲み比べてみようという話になるのですが、一体誰を呼ぶのかと松子は気をもんでいました。
しかし実際は、伊達さんが気を使ってくれたのか、2人で飲む時間になり、まったりとお家デート……と思っていたら、まさかの乱入社登場。伊達さんの同僚だという女性・最上さんが伊達さんの家にやってきます!
嫌と言えず受け入れる松子ですが、2人の関係が気になって仕方がない!
そりゃそうだろうよ、松子!
何か最上さん、ちょくちょく伊達さん宅に来てるような雰囲気だし!
そんなモヤつく梅酒の会のあと、腐った自分の気分を変えようと、晩酌。じんわり染み入る味に涙が、気持ちがあふれてしまいます。
東一 純米大吟醸(五町田酒造/佐賀県)
伊達さんの交友関係にモヤる松子が癒やされたお酒、そして伊達さんとの仲も取り持ってくれたお酒。
最上さんの登場で動揺していた松子でしたが、不安を伝えてまた一歩、関係を育んだ感じでしょうか。
17合め:松子の部屋へようこそ
伊達さんとの関係に悩むこともあったものの、ひとまず話し合って解決し、季節は春へ。
今年の職場お花見はちょっと遅れて開催され、松子は相変わらずお酒担当として、飲み方やつまみにもこだわります。
とりあえず仲直りというか、交友関係の不安を伝えたものの、伊達さんが誰とでも仲よくしちゃう感じなのは松子としては悩みのタネ。
元カノと友だちに戻って飲みに行く、を許せるかどうか。
……私だったら絶許ですけどね!💢
春鹿 奈良の八重桜(今西清兵衛商店/奈良県)
職場のお花見用にと松子が用意したのは、花酵母を使った日本酒。
ワイングラスで美味しい日本酒としても賞を取っているので、プラスチックの小さなワイングラスも用意するこだわりぶりです。
用意されたおつまみは、松子指定のホワイトアスパラとブルーチーズ風味のスナック類。
楽しみ方もワインライクな日本酒ですね。
18合め:ナマコ女子会
しばらくカップ酒が出てこなかったなと思っていたら、ここに来て岩手の物産館にて松子があれこれお買い上げ。そして、伊達さんの実家ご挨拶フラグも出てきます。
いつも相談に乗ってもらってる親友の白石をねぎらおうと、松子はお家で女子会を提案。女子会用にと松子が用意した料理のなかに、いちご煮があるのですが……これ、材料代結構するんじゃないでしょうか?
てか、やっぱ松子はかなり料理上手なのでは?
白石を家に招いたものの、結局自分の恋愛相談に乗ってもらう展開になり、白石からは伊達さんについてズバッと鋭いお言葉が出てきます。
南部美人 上撰カップ(南部美人/岩手県)
伊達さんとのデート中に立ち寄った、物産展で松子が購入した岩手のカップ酒。このカップ酒で白石と自宅でカップ酒女子会をする様子が描かれます。
3巻全体の感想
作中の時間も1年が過ぎたようで、再びバレンタインやお花見エピソードが出てきました。
伊達さんとの交際は良い感じではあるんだけど、伊達さんの交友関係にはちょっとモヤモヤが残りますね……。
同僚だという最上さんと仲が良すぎるように感じてしまうのも……お付き合いしているなら不安材料です。
そんな仲じゃないって言われても、ね。
ただ、伊達さんは別に女性にばかり声をかけているわけでもなくて、顔見知りになった今泉くんも気さくに呑みに誘っちゃうので……本当にみんなでお酒を楽しむのが好きなタイプなのかな?
彼氏ができても良い感じにハラハラ展開がやってきて、それでいて季節ごとのお酒も楽しくて、タイトル通り今回も酒と恋が楽しい漫画でした。
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