【ネタバレ感想】琥珀の夢で酔いましょう2巻

2024-04-01

1巻では七菜が中心の部分が多かったものの、2巻のエピソードでは、鉄雄や隆一の事情も見えてきます。
そしてなんと、七菜の推し女優・MAKOTOも白熊メンバーとして関わっていくように……!
(表紙の錦市場でお買い物も作中の展開にちょっとリンクしています)

クラフトビールのイベントを計画することになり、関わりも増えていくのでした。

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第6話 シェイプ・オブ・ビアー

いきなり案件のお断りをされる鉄雄の場面から、第6話がスタート。
上手くいかなかった仕事のパネルを抱えて白熊に行くと、前回の酷評を受けて覚醒した隆一がおばんざいを取りそろえて、ペアリングを提案できないかと考えていました。

そして3種類のビールとおばんざいの組み合わせを考えるべく、試食会がスタート。
意外な発見もありつつ、少量ずつ飲み比べられるセットも良いんじゃないかと意見が出てきます。

また、無駄になってしまった鉄雄の写真パネルも、白熊で活用することに。
そしてMAKOTOから、思いがけないお誘いも入るのでした。

シメイ・レッド(シメイ/ベルギー)トラピストビール

口当たりまろやかだけど強い味。
鶏肝煮と合わせると、ビールの酸味が引き立つ味だそう。
チーズと合わせるとコクと酸味のバランスが良好。
意外にも甘い煮カボチャと合わせると、まったりとした新しい味になる一面も見せました。

ヴェデット・エクストラホワイト(デュベル・モルトガット/ベルギー)ホワイトビール

甘く柔らかな香りで、苦みを感じないタイプ。最後に酸味が来てさっぱりとした後味とのこと。
甘味があることから、合わせたおばんざいは煮カボチャ。味を引き立て合う美味しさに。
ほかにも切り干し大根野田市の甘味とも相性が良かったようです。

瑠璃-Ruri-(コエドブルワリー/埼玉)ピルス

爽やかな苦みで後味は軽く、飲みやすいタイプのクラフトビール。
さっぱりとした飲み口から、最初に合わせたおばんざいは、蒸し鶏を梅肉と大葉で和えたサラダ。
また、海老天や切り干し大根などの繊細な味とも共存可能なんだそう。

第7話 おつかれさまの城

岡山城の夜間貸出を使って、城で飲もうと白熊メンバーを誘ってくるMAKOTO。
憧れのMAKOTOとお城で飲める喜びに、七菜は打ち震えます!

週末の楽しみがあるから仕事も捗る七菜でしたが、馴れ馴れしい上司・早乙女部長の振るまいにはうんざりで。
聞きたくもない与太話も耳に入ってきて、尚更モヤモヤさせられます。

岡山観光を楽しんだのち、お待ちかねの城飲みへ。
乾杯では料理研究家グリフ氏がおすすめする岡山の地酒が登場しました。

ほかの参加者との交流機会なのですが、七菜は自分の仕事を明かすのをためらってしまいます。
「派遣」という立場職場での冷たい視線を思い出し、暗い雰囲気に……

そんなとき、推しであるMAKOTOから声をかけられ、また会えてうれしいとまで言われますが、それでも浮かない様子の七菜。
しかし、MAKOTOに励まされ、自分のしたいことを自分で作るという発想に気付かされ、七菜は前を向きます!

1巻の時は「推し」「ファン」というだけの接点でしたが、一気に距離が詰まってきた感じで、個人的な集まりへの招待を受けるというMAKOTOからの「特別扱い」(?)が始まるのもこのあたりから……
さてさて、MAKOTOと七菜の関係もこれからどうなるんでしょうね。

ピーチピルス(宮下酒造/岡山)フルーツビール

城飲み会への持ち込みとして、七菜が用意したフルーツビール。桃の香りでカクテルのような甘やかさです。

ソレイユ・ルヴァン(ブラッセルズビアプロジェクト/ベルギー)フラワーセゾン

七菜がお土産にと持ってきたクラフトビール。
口に含むと泡から抜け出す花の香りに包まれる、花畑のような飲み口でした。

第8話 Come and Get Your Life side:A

パソコンを見つめ、売上げ管理やら請求書やらを前に深刻な様子の隆一。

そして白熊開店後、同じようにどんよりとした七菜がカウンターに伏せているところへ、鉄雄がやってきます。

そんなとき、七菜の元にはMAKOTOからのお誘いメッセージが!
(すっかり仲よしというか、もう推しとファンってより対等な交流に見えるのですが……)
推しとのメッセージ交換に驚きながらも喜ぶ七菜でしたが、2人でお出かけとなると対応に困るようで……。

そして鉄雄と隆一がペアリングを考えつつ、2人で家飲みする話がまとまっていきます。

かくして、女子組・男子組に別れての飲みが開催されることに。

白夜にレモンエール(西陣麦酒/京都)セッションウィートエール

軽い飲み口にレモンの酸味と香りが後味に感じられ、アルコールも低めでグイグイいける味。
おすすめされた料理は、ハーブソーセージやチーズケーキ。風味や酸味のマリアージュだそう。

鬼伝説 金鬼ペールエール(のぼりべつ地ビール/北海道)

鉄雄は以前の北海道旅行で飲んだそうですが、すすめられるままグラスで味わうとまた違った印象のようで。
喉で味わうとスパイシーさと苦みの相乗効果で、色色をそそる味に。

第9話 Come and Get Your Life side:B

第8話は隆一・鉄雄組の話でしたが、第9話では七菜・MAKOTO組のお出かけ模様が展開されます。
対応に困ったものの、推しと2人切りのお出かけに七菜は心をときめかせます!

デートプランに悩んだ結果、七菜はパンとビールでピクニックを提案しパン屋をハシゴ。
あれこれ買い込んでから、持ち込んだクラフトビールとともに味わいます。

そんな流れでなんとなく打ち解けて、仕事の話にも触れ、お互いに内面を暴露し合う流れに。
上手くいかないダメな自分を打ち明け合って、距離が近づく2人。
そしてMAKOTOの意外な特技が発覚し、七菜は白熊を巻き込んだ企画を閃きます!

よなよなエール(ヤッホーブルーイング/長野)アメリカン・ペールエール

コンビニでも買いやすく、飲み頃温度も13度と、ピクニックにもちょうどよいビール。
ホップの風味爽やかで、辛い味やソーセージの風味とも相性良好な様子。

京都麦酒 ケルシュ(黄桜 伏水蔵/京都)

柔らかな風味にさらっとした飲み心地で、もちもちのパンとも合いやすいそう。

第10話 ノンアルコールと踊る熊

隆一が地元に居た頃の様子が夢の中で登場し、目覚めると男子組・女子組会のあと合流して雑魚寝した部屋の様子が見えました。

そして、七菜が企画したクラフトビールのイベントを白熊でやるべく、具体的に動き出します。
話がまとまっていく中で、当日のスタッフを増やした方がいいのではと不安になります、バイトで雇って欲しいと申し出てくれた人も居るとかで、人員問題はひとまずクリア。

新しいことが始まる、ワクワクする感覚に、故郷を離れたときの想いが蘇ってきた隆一は、当日の料理とビールを自分に任せて欲しいと伝えます。

常陸野ネストビール ノン・エール(木内酒造/茨城)

クラフトビールイベントをやるなら、飲めない人も楽しめるようにと、ノンアルコールや低アルコールのビールとして七菜が提案。
本当にノンアル? と思うような(厳密には0.3%の低アル)旨味を感じるクリアな味でした。

ベアレン ラードラー各種(ベアレン醸造所/岩手)

レモンのほか、カボス、山葡萄の3種類が作中に登場。
果実の風味もあり、するっと飲みやすい優しい味。
ビール感がうすいのでビールを飲み慣れない人にもすすめやすいフルーツビールです。

琥珀の夢で酔いましょう2巻全体の感想

白熊の経営は軌道に乗ってきたものの、まだまだ課題がある状態。
そんな中、MAKOTOもメンバーに加わって、イベントやろうと企画が立ち上がりました!

企画屋な七菜の本領発揮というか、MAKOTOを推す気持ちと白熊をより良くしたい思いとが重なって、みんなもそれに乗ってくれて、どんどん良い状態ができていってる気がしますよね。
もちろん、MAKOTOとの繋がりができたのも大きな収穫

クラフトビールも日本のものから海外のものまでバラエティ豊かに登場し、料理との組み合わせが見られるのも楽しいです。

さて、白熊のイベントはどうなるか、3巻の展開に期待が高まります!

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